水道料金の請求書を見て、「なんとかして少しでも水道代を安くしたい」と感じたことはありませんか?
電気代やガス代と同じく、毎月かかる水道代はなるべく安くおさえたいですよね。
そんな水道代ですが、お風呂やトイレ、キッチンでの節水をうまくやることで確実に安くすることができますよ。
この記事では水道代の節約術をまとめて紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
水道代と使用水量の平均はどのくらい?
水道代が気になると同時に、「そもそも一般的な水道代はどのくらいなのか?」と気になることもあるのではないでしょうか。
そんなわけでまずは、水道代の平均と使用水量の平均について確認してみましょう。
以下は「政府統計の総合窓口」と「東京都水道局」の最新データを元にし、世帯人数別の水道代平均と使用水量平均をまとめた表になります。
基本的に水道料金は2ヶ月に1回の請求なので、表の数値も2ヶ月分になります。
世帯人数 | 水道代(上下水道代)の平均 | 使用水量の平均 |
1人 | 3,209円 | 8.2㎥ |
2人 | 4,167円 | 15.9.㎥ |
3人 | 5,268円 | 20.4㎥ |
4人 | 5,965円 | 24.3㎥ |
5人 | 6,819円 | 28.5㎥ |
6人以上 | 8,501円 | 33.9㎥ |
いかがでしたか?
もしかしたら、「使用水量は平均的なのに、水道代が平均よりも大幅に高い」といった家庭もいらっしゃるかもしれません。
実は、水道代が決きまる料金基準は地域によって決まっているので、水道代が高い地域に住んでいる場合、使用水量が平均的だとしても最終的な水道代は高くなってしまいます。
なので、「使用水量に対して水道代が高い」という原因は、水道代が高い地域に住んでいることがほとんどです。
水道代の高い地域に住んでいることを変えるのは難しいので、水道代の節約をするときは、使用水量が平均よりも下回ることを意識していきましょう。
ちなみに、水道代には「電気の深夜電力」のように料金が安い時間帯もありません。
お風呂で水道代を節約する方法
それではここからは、水道代の節約術を順番に紹介していきますね。
水道代の節約を意識するなら、まずはお風呂での水の使い方を見直してみましょう。
以下の東京都水道局の調査によるデータからわかるように、家庭で最も水が使われているところはお風呂なのです。
風呂 | トイレ | 炊事(キッチン) | 洗濯 | 洗面・その他 |
40% | 21% | 18% | 15% | 6% |
参考東京都水道局
お風呂の残り湯を再活用する
定番の水道代節約術になりますが、お風呂の残り湯の再活用はかなり効果的です。
お風呂の浴槽には1回あたり180~200リットルの水が溜まりますが、この水量は50~70円の水道代にあたります。
なので、仮に20日間分のお風呂の残り湯を再活用した場合、9,000円~14,000円も水道代が安くなることがありますよ。
主なお風呂の残り湯の使い方としては以下があります。
- 洗濯機の洗濯水
- 掃除
- 植木などへの水やり
お風呂の残り湯を洗濯機の洗濯水として使う場合は「洗い」のみで使い、「すすぎ」は水道水を使うことをおすすめします。すすぎをお風呂の残り湯でしてしまうと、汚れやニオイが衣服についてしまうことがあるので注意しましょう。
毎日お風呂のお湯を変えないようにする
大家族でお風呂に入る人数が多い家庭の場合、衛生面などからみてお風呂のお湯は毎日変えたほうがいいでしょう。
ですが、一人暮らしをしている方など、お風呂の湯船に一人しか入らない家庭であれば、毎日お風呂のお湯を変えないのも一つの方法です。
湯船のお湯を”毎日”変えていたペースが”2日に1回”になった場合、湯船のお湯にかかる水道代が半額になりますよ。
節水シャワーヘッドを取り付ける
水道代を節約するなら、シャワーの使い方での節水も必須となります。
シャワーでの節水をするのであれば、シャワーに節水シャワーヘッドを取り付けるようにしましょう。
節水シャワーヘッドとは、 水の出てくる穴が小さくなっているのが特徴のシャワーに取り付けるアイテムです。
水が出てくる穴が小さいことでシャワーの水圧が上がり、少ない水の量でも洗い流しがしやすくなって節水につながります。
実際、節水シャワーヘッドを取り付けると、シャワーヘッドがない場合と比べて10~50%の節水ができるとされています。
節水シャワーヘッドは2,000円ほどでそれなりのものが買えるので、シャワーをよく利用するならぜひ購入しておきましょう。
シャワー時間を短くするように心がける
シャワーは1分間あたり10~12リットルの水が使われており、5分間シャワーを使うと50~60リットルもの水を使うことになります。
なので、「シャワーの出しっぱなしをやめる」「髪と身体を同時にまとめてシャワーで流す」といったことを意識してシャワー時間を短くするようにしてみましょう。
シャワー時間の短縮はガス代の節約にも効果的ですよ。
お風呂に入る人数によって「シャワーのみ」か「湯船を張る」を判断する
一人しかお風呂に入らない一人暮らしをしている方であれば、お風呂の湯船は張らずにシャワーのみで済ますほうが水道代が安くなることが多いです。(湯船のお湯を毎日変えている場合)
一方、二人以上がお風呂に入る大家族の場合、湯船に張ったお湯を中心に使うほうが水道代が安くなりがちです。
より効果的に水道代を節約するなら、お風呂に入る人数によって「シャワーのみ」か「湯船を張る」かの判断をしていきましょう。
トイレで水道代を節約する方法
続いて、家庭内で2番目に水を使っているトイレでの節水方法を紹介していきます。
「大」と「小」のレバーを使い分ける
トレイを流すとき、常に「大」のレバー使っていませんか?
一般的なトイレであれば、
- 大レバーを使ったときの水量は13リットル
- 小レバーを使ったときの水量は11リットル
となっており、「大」と「小」のレバーで2リットルも使用水量に違いがあります。
当然、常に「大」のレバーを使っていれば、水道代は高くなる一方です。
なので、トイレで小の用をしたときなど、小のレバーで十分なときは小を使っていくようにしましょう。
トイレで使える節水グッズを使う
トイレで用に作られた節水グッズの中で特に便利でおすすめのものを紹介していきます。
節約リングを使う
節水リングとは、トイレのレバーを倒したときに流れっぱなしになってしまう水を節水してくれるグッズです。
節水リングの効果は大きく、その節水効果は40%もあるとされています。
500円もかからない安価な値段で、トイレタンク内の鎖につなげるだけで使えるという簡単さもポイントです。
節水器ロスカットを使う
節水器ロスカットを使うと、レバーを倒してトレイを勢いよく流した後にチョロチョロと流れる無駄な水を抑えることができます。
節水器ロスカットによる節水効果は30%ほどあるとされています。
水圧や水流は変わらないので、トイレが流れにくくなるといったこともありませんよ。
トイレの二度流しをしない
トイレの二度流しをしてしまうと、通常の2倍の水を使ってしまうことになってもったいないです。
二度流しが癖になってしまっている方は、二度流しをしないことを意識してみましょう。
トイレの節水方法についてもっと詳しく知りたい方はこちら。
トイレの節水になる9つのこと。簡単にできる方法から便利なグッズを紹介!
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最新のトイレに買い換える
最新の節水型トイレであれば、「大」で5リットル、「小」で3.8リットルほどの使用水量でトイレが使えます。
10リットル以上も水を使う古いトイレを最新の節水トイレに買い換えれば、水道代の大きな節約が期待できます。
トイレを買い替える余裕がある方は、最新タイプのトイレへの買い替えも検討してみるといいでしょう。
キッチンで水道代を節約する方法
続いて、炊事をする場であるキッチンでの節水術を紹介していきます。
蛇口に節水コマを取り付ける
蛇口に節水コマ取り付けると水の出し過ぎを防ぐことができ、キッチンで使う水を50%カットできるとされています。
節水コマはホームセンターで数百円で買うことができるので、節水コマが必要そうなら気軽に買っておくといいでしょう。
キッチン用の節水シャワーヘッドを取り付ける
お風呂の節水方法で紹介した節水ヘッドシャワーですが、キッチン用のものもあります。
キッチン用の節水シャワーヘッドにも10~50%の節水効果があるので、水道代の節約に活躍してくれますよ。
⇒売れてるキッチン用の節水シャワーヘッドランキングを見てみる
食器の油汚れを洗う前に拭き取っておく
落としにくい油で汚れた食器は、キッチンで余計に水を使うものになりがちです。
なので、食器の油汚れはティッシュや新聞紙などを使って洗い物をする前に拭き取っておきましょう。
食器はため洗いをする
食器を洗う時は、水をためた洗い桶などの中で洗うと、すすぎもしやすくなって節水に効果的です。
一方、水の出しっぱなしになりがちな食器の流し洗いはできるだけ避けるようにしましょう。
食器洗い機を利用する
一人暮らしの家庭であれば洗う食器の量が少ないため、食器は手洗いをする方がいいかもしれません。
しかし、大家族であれば洗う食器が多いので、手洗いをするよりも食器洗い機を使ったほうが水道代が安くなることが意外と結構あります。
食器洗い機を利用すると電気代がかかりますが、手洗い時に使う水道代に比べて安くつくことが多いですよ。
洗濯機で水道代を節約する方法
次は、洗濯機に関する水道代の節約方法を見ていきましょう。
まとめ洗いをして洗濯回数を減らす
洗濯機で使用する水の節水をするなら、洗濯物のまとめ洗いをして洗濯回数を減らすのが基本です。
洗濯する洗濯物が多くても少なくても、1回あたりに使用する洗濯機の水量は変わりません。
水道代のことを考えるなら、まとめ洗いができないか見直してみましょう。
すすぎの回数を1回に減らす
洗濯機の作業の中で水が多く使われるすすぎですが、一般的な洗濯機の標準モードだとすすぎは2回おこなわれます。
洗濯機の設定変更などをし、この2回のすすぎを1回に減らすようにすると結構な節水ができますよ。
ドラム式の洗濯機に買い換える
もし洗濯機を買い換える機会があれば、ドラム式の洗濯機を選んでみてはどうでしょうか。
縦型の洗濯機と比較してドラム式の洗濯機は使用水量が少なく、水道代が割安になりやすいのです。
洗面所で水道代を節約する方法
洗面所でも節水できるポイントがあるので確認しておきましょう。
歯磨きはコップを使う
蛇口の水を出しながら歯磨きやうがいをしている方は多いのではないでしょうか?
蛇口からの水は、たった30秒でも6リットルほどの水が流れてしまっているのでもったいないです。
無駄な水を減らすために、できれば歯磨きをするときはコップに汲んだ水を使うようにしましょう。
洗顔は洗面器を使う
蛇口から水を流しながら洗顔をすることも無駄な水をかなり使ってしまいがちです。
可能であれば、水をためた洗面器で洗顔することで節水してみましょう。
その他の水道代を節約する方法
水道の元栓を少しだけ閉める
やや裏技的な方法になりますが、水道メーター付近にある水道の元栓を少し閉めると水道代の節約に効果的です。
元栓を少し閉めると水圧を下げることができ、家庭内の各場所で出てくる水の量を減らすことができるのです。
ただし、元栓を閉めすぎてしまうと「シャワーの勢いがなくなる」「トイレが流れにくくなる」など生活に支障が出てしまうので注意しましょう。
洗車時はバケツに汲んだ水を使う
洗車をするときは、ホースで水を出しながらするよりも、バケツに汲んだ水を使うほうが節水できます。
洗車は頻繁にすることではありませんが、洗車時は意識していきましょう。
雨水タンクを設置する
雨をためて生活水に活用できる「雨水タンク」は、節水グッズとして注目が集まっています。
雨水タンクに水をためておくことは、災害などで水道が止まったときでも水が使えるというメリットもありますよ。
水道代は一番お得な方法で支払う
以下のように、お得な水道代の支払い方をすることでも節約できます。
- 口座振替で支払うことで数十円の割引が適用される
- クレジットカードで支払うことでポイントがたまる
管轄の水道局の支払い方法や毎月の水道代の支払い金額を見ながら、一番お得な方法で支払っていきましょう。
水道トラブルの確認をする
「そんなに水を使う量が増えたわけでもないのに、水道料金明細書の使用水量が異常に高くなった」という原因は、もしかしたら水漏れなどのトラブルが関係しているかもしれません。
「家内の水を全て止めているのに水道メーターが激しく動いている」といった場合、家内で水漏れが起こっている可能性があります。
もし思い当たることがあれば、水道局に問い合わせて対応してもらいましょう。
ついでに知っておきたい水道料金の仕組み
最後に補足として、水道料金の仕組みについてお伝えしていきます。
水道料金の仕組みを知れば、使用水量を減らすことがどれだけ水道代の節約に効果的かよくわかりますよ。
水道代の基本料金はずばり、以下の計算式によって決まっています。
【基本料金】+【従量料金】+【下水道料金】+(消費税)
水の使用量に関係なく毎月支払う一定の料金で、この基本料金は水道メーターの口径サイズによって決まっています。
一般家庭の口径サイズは13mm・20mm・25mmがほとんどで、東京23区であれば各口径サイズごとの基本料金は以下のようになっています。
口径サイズ | 13mm | 20mm | 25mm |
基本料金 | 860円 | 1,170円 | 1,460円 |
参考東京都水道局
従量料金は水の単価であり、水の使用量によって決まる料金です。
従量料金の特徴は、以下のように使用水量が多くなるにつれて単価が高くなることです。(東京23区で口径サイズが13mm、20mm、25mmの場合)
使用水量 | 1~5㎥ | 6~10㎥ | 11~20㎥ | 21~30㎥ | 31~50㎥ |
1㎥あたりの料金 | 0円 | 22円 | 128円 | 163円 | 202円 |
参考東京都水道局
例:1ヶ月で30㎥の水を使った場合、(5㎥×0円)+(5㎥×22円)+(10㎥×128円)+(10㎥×163円)により、その月の従量料金は3,020円になります。
下水道料金とは使用した水の排水処理をするためにかかる料金で、従量料金と同じく使用水量によって決まります。
従量料金と同じく、以下のように使用水量が多くなるにつれて単価が高くなります。(東京23区で口径サイズが13mm、20mm、25mmの場合)
使用水量 | 0~8㎥ | 9~20㎥ | 21~30㎥ | 31~50㎥ |
1㎥あたりの料金 | 560円 | 110円 | 140円 | 170円 |
参考東京都水道局
例:1ヶ月で30㎥の水を使った場合、(560円)+(12㎥×110円)+(10㎥×140円)により、その月の下水道料金は3,280円になります。
水道料金が決まる3つの料金のうち、【基本料金】は地域の水道局によって決まっているので今より安くすることは難しいです。
ですが、【従量料金】と【下水道料金】は節水することで安くすることが可能です。
とくに、【従量料金】と【下水道料金】の両方ともが使用水量に対して単価が高くなることもあり、節水すればするほど水道代は安くなります。
仮に、東京都23区であれば、1ヶ月分の使用水量を30㎥から29㎥に減らすことができた場合、「従量料金が163円」「下水道料金が140円」安くなり、合計で303円のお金が1ヶ月分で浮いてきますよ。
まとめ
料金体系の仕組みにより、水道代は節水することで大幅に安くすることが可能になります。
そして、今回の記事では、節水する定番の方法から節水グッズの活用法までたくさんの節約術を紹介してきました。
全部できれば理想ですが、まずは実践しやすいことから始めてみるといいでしょう。
毎月の水道代を安くしてゆとりある生活をぜひ手に入れてくださいね。
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